連載小説
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伊澄優1

「せんぱーいっ」

「させるか!」

ぶー!何で先輩は私のハグを避けるんでしょう?
普通の男性なら喜びそうなものを…
まぁ、そんなシャイな先輩も大好きですけどっ!

「先輩先輩。そろそろ私と付き合ってくれる気になりました?」

「買い物にね。誤解招く発言やめようね。」

私たちの出会いは、私がこの高校に入学してきた日でした。
私、高校デビューで浮かれてて、間違って先輩方の棟に迷い込んでしまったんです。
そんな時、進級して先輩面したがる2年生の先輩2人に絡まれてしまって。
その瞬間、腐った目で近寄ってきた陰緒先輩が一言。

「兄貴に言いつけんぞ。」

いやー、カッコ悪かったですねぇ。あの時の先輩。
セリフがカッコ悪すぎて引きました。
でも。
周りの人が見て見ぬフリをする中で、先輩だけが助けてくれた。
その瞬間、私は恋に落ちました。

「ねぇ、陰緒先輩?」

「なんでしょう。」

「先輩が初めてなんですよ。こんなに本気になったの。」

「え、何?そんなにオレと買い物行きたいの?」

……まだまだ、前途多難っぽいですけど。
15/08/09 13:19更新 / とくとく
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