デート
今日は、金曜日。
バイトがあります!
今日も頑張っていきま…
「…プラス?」
「何?」
怒ってる~!!
怖いよ~!!
昨日の喧嘩のことかな?
まだ、怒ってるの?
もぅ、いいじゃない。
謝ってくれたんだし…
「プラス…」
「別に、怒ってないよ」
え、え!?
嘘、絶対嘘!!
「怒ってる!!」
「そこまでネチネチしてない」
「じゃあ、なんで…」
「なんで?」
「なんで、そんなキツイ口調なの?」
「え、キツイ?」
…キツイ?
って自覚してないの!?
「キツい!」
ここは、正直に伝えなきゃ。
「あー…ごめん。気をつける」
素直だなぁ。
だから、プラス好きなんだよ。
「いらっしゃいませ」
バイト、バイト~♪
良 早く来ないかな~
あ、でも、私が疲れた頃に来てくれると嬉しいな。
なんてね。
「お、涙!来たよ!」
わ…私、友達になってよかった!
…でも、対応に困るなぁ。
「い、いらっしゃい」
「じゃ、いつもの頼むわ。それと…タバコも」
…タバコ?
え、良 って、18歳以上なの?
「なにか、18歳以上だという証明は…?」
「生徒手帳ならあるよ」
…ん?生徒手帳?
え、大学生なの?
「見してください」
…。
いや、あの。
高校3年生なんですけど
てか、まだ誕生日来てないし…
「良、17じゃん」
「まーまー、今年で18になるんだし」
…あげないでおこう。
「ダメ。じゃあ、唐揚げだけね」
「ひど。まぁいいか。サンキューね」
「ありがとうございました」
…さて、忘れ物は?
メモ帳。
…手紙っぽいけど。
まさか、告白の手紙!?
だったら、早く届けなきゃ!!
早く届けなきゃ、私、中見ちゃいそう…。
「りょーう!!!忘れ物ーー!!」
「あ、マジ?」
「これだよ。…毎回毎回、わざとでしょ?」
「…今回で最後にするよ。てゆーか、それ涙 宛」
「私?」
「中、ちゃんと見てよ。…じゃあね」
「わかった。バイバイ、気をつけてね」
「はいはい」
「あ、忘れ物もう最後って言ったからね!私、聞いたからね!」
「はいはい」
手紙、なんだろう…。
【ryou.×××○○○@#####】
メアドだ。
なるほど。
でも、残念。
私、ケータイ持ってないや。
どうしよう
私、ケータイもってない!?
明日、明後日、土日だから話せない…
無視されてるって思われたらどうしよう…
嫌われないかな…?
大丈夫かな…?
…考えても、仕方ない。
とりあえず、バイト戻ろう。
…さて、どうする。
バイト、終わりましたけど…
プラスのケータイ借りる?
…いや、ダメだ。
お金も払えないのに、プラスのケータイ一緒に使うとか無理。
じゃあ、ママに借りる?
…ダメ。ママに怒られちゃう。
パパもダメだし…
あー!もっ!!
どうして、番号書いてくれないの!?
皆が皆、ケータイもってるとは、限らないんだから!!
…あっ。
そー言えば
前、見た定期…。
コンビニから近い駅~1駅先のところじゃなかったけ…?
生徒手帳の高校も、その駅のちかくだったし…
行ってみよう!!
「着いた~」
…、どうしよう。
着いたのはいいけど、ドコに行けばいいの…??
家なんて知らないし…
生徒手帳に住所書いてあったかもだけど…
覚えてない!!!
…帰ろうかな。
あー…あと、10分またなきゃいけないのか…。
電車がくるまで…
「…涙?」
その声はっ!!
「良!!」
「どーした?こんな時間に」
いや、あの
あなたも、こんな時間にどーしたんですか?
って、ききたいです
「会いに来たみたいな?」
良、それはないから!!
「なんだよ、ひいてんの!!」
「うん。普通にキモい」
「なにそれ、ひど!!」
…まぁ、間違ってはないか。
会いにきたって感じだし…ね?
「あ、そうだ!私、ケータイ持ってないの!だから、受け取れない!」
「え、持ってないの!?」
「うん…」
「じゃー、仕方ない。明日、バイトないでしょ?」
「うん」
「デートしよ!」
え、デート!?
「ハハ、照れてんの?」
うぅ………
「ま、デートってゆーか2人で遊ぶだけだけどね」
いや、それってデートじゃないの!?
まぁ、私
「…デート、…、します」
お客様から、ここまで進展しちゃった…
14/12/24 12:47更新 / プラス