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鰯雲
空一面に鰯雲が広がった午後に
私は秋と出逢った
思えば入道雲の立体性に慣れすぎていたのだ
まるで鏡面のように私の心は拡げられていた
意識をしかと持って眼差さねばならぬ夏は去り
その大気が透徹に染み入るに任せればよい秋が来たのだ
肩に力が入り過ぎていたなと苦笑いをして
風に舞う黄の葉を想いながらに心を梳く
みなとのささやかなすれ違い
ひゅるると吹き渡る風の涼
しんなりと踊る悲と愛の
狭間で送る、小部屋への秋風―
23/09/28 19:59更新 /
はちみつ
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