幸福を温め合う場所
昔はRPGの世界に憧れたけど
いまは"そんなの疲れるだけだ"と思う
昔、僕はヒーローのようになりたかった
〈昔〉と言っても1、2年前
大人になったら変わらないなんてウソだね
この9月で37歳になる今でさえ
色々なことが確かに変わっていっている
性格も詩のスタイルも、未来の夢も―
*
「脇役ですが、何か?」という感じ
地味な自分にも味があると心から思える
ものすごく好かれるとかじゃなしに
「○○さんって、けっこう面白いんですね(笑)」―
たとえばそんな風に思ってもらえれば御の字と
淡々と自分自身であり続けるしかない
それはたしかに諦念だ
だけど、どうしてなかなかに渋くって
1番になれない悔しさを仄かに抱えながらも
強い眼差しで前を向き続ける
そんな自分がちょっぴりカッコいい
そう、それはあくまで"ちょっぴり"
僕はもう
膨れ上がった自尊心をもて余すことはない
*
右手ひとつで数えるほどの友人たちとの
食事処なんかでの談笑
友人関係はそれくらいで良い
それで十分だと
部屋の照明の橙色がささやいている
彼女はいつかできるのだろうか
できれば良いと、心から思う
そんな暁には
今度はあのショッピングモールに2人で行くのだ
温もりが降り注いでいる
かのようだった照明
なだらかで優しかった曲線の通路
遥かな青空でもなく
きらびやかな星空でもなく
家族連れ、ワイワイと友人同士、そしてカップル…
道行く人のみなが和やかだったあの場所へと
ささやかな幸福を温め合うあの場所へと
夢を架けるよ
両手を広げて、めいっぱいの
夢を架けるよ
いまは"そんなの疲れるだけだ"と思う
昔、僕はヒーローのようになりたかった
〈昔〉と言っても1、2年前
大人になったら変わらないなんてウソだね
この9月で37歳になる今でさえ
色々なことが確かに変わっていっている
性格も詩のスタイルも、未来の夢も―
*
「脇役ですが、何か?」という感じ
地味な自分にも味があると心から思える
ものすごく好かれるとかじゃなしに
「○○さんって、けっこう面白いんですね(笑)」―
たとえばそんな風に思ってもらえれば御の字と
淡々と自分自身であり続けるしかない
それはたしかに諦念だ
だけど、どうしてなかなかに渋くって
1番になれない悔しさを仄かに抱えながらも
強い眼差しで前を向き続ける
そんな自分がちょっぴりカッコいい
そう、それはあくまで"ちょっぴり"
僕はもう
膨れ上がった自尊心をもて余すことはない
*
右手ひとつで数えるほどの友人たちとの
食事処なんかでの談笑
友人関係はそれくらいで良い
それで十分だと
部屋の照明の橙色がささやいている
彼女はいつかできるのだろうか
できれば良いと、心から思う
そんな暁には
今度はあのショッピングモールに2人で行くのだ
温もりが降り注いでいる
かのようだった照明
なだらかで優しかった曲線の通路
遥かな青空でもなく
きらびやかな星空でもなく
家族連れ、ワイワイと友人同士、そしてカップル…
道行く人のみなが和やかだったあの場所へと
ささやかな幸福を温め合うあの場所へと
夢を架けるよ
両手を広げて、めいっぱいの
夢を架けるよ