ポエム
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まあるいフォルムで温かい
オーディオから流れるせせらぎの音色よ
私はいつもそれを聴きながら詩を書いている

幸せだな
淀みなく流れる水の音に
時折響く鳥たちのさえずり
空間が瑞々しく開かれてゆくのが見えるよ

言葉もそのようでありたいものだと
私はチョコレートケーキの上の金箔のような
誇りという名の仄かな金箔をこの胸にまぶしてみる

そうして真善美であれ
あるいは日々の何気ないひとコマであれ
何を書こうと、ただ
美しく滑らかな調和へとひた走りたい

あちこちで眠る熊たちを抱く
冬の森の愛らしい静けさよ
清浄なる時を告げる牡丹雪よ
その下で熊たちは丸まってスヤスヤと眠るのだ
その丸みの愛らしさを万の言の葉でなぞれたら

現実にはグガーグガーかもしんないし
身体だってゴツゴツしてるだろう
それでも私の心はまあるいフォルムで温かいのだ

自然界はさながら戦場のようだし
年端の行かない少年少女たちは熾烈な派閥争いに忙しい

一抹の愛を信じたいから、私は詩を書くのかもしれない

表象よ

23/08/30 05:34更新 / はちみつ



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