ポエム
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淡い夏影 一夏のダンス
遠い目をして、眺めている

二度と戻りはしない、一夏のダンス
淡い夏影 絡み合う白と褐色の手首

たくさんの人にお世話になってきた
いいこともたくさんあった
えもいえぬ優しさに触れた夜もある
けれどそんな、甘い甘い記憶だけがない

といって、今すぐに青春を取り戻すのだと気張るでもなく
もちろん、そんな幼稚なものなど必要ないと強がるわけもない

しわがれた老女が少女時代を語るとき
まさにそのときこそが
この頭を垂れるにふさわしいときなのだと
そう私は襟元を正す

もう訪れないようで
しかし訪れそうでもあるような
そんな遅すぎる青春を
やはり残影のようにして
この瞳で焦がれてゆく
23/06/26 07:42更新 / はちみつ



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