ポエム
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トキメキを手にする期待さえあれば
休日の長い午後。壁に背をもたれて、「なんかいいことないかな~?」って言う。

それは1人でいるのが侘しくて、思わず漏れた言葉。だけどそんな自分の言葉が耳に入るや、自分の、愛すべき日常ってやつを生きてるその側面が、グーッとズームアップされたかのような錯覚をおぼえて、そんな自分がなんだか無性に愛おしくなって。

そうだよ。特別な人間でなくたって、いいんだ。ほんのちょっとの愛らしさ―おそらくそれは皆が持っているものだ―愛らしささえ纏えれるなら。僕はさながら、恋に恋する中年手前の男、ってな感じかな?

1年半ほど前に、イオンモールを女の子と手を繋いで歩いたときの、そのトキメキを、この人生で再び手にすることができるかもしれない―その期待だけで、日々は歩いて行くに値する。
些細ながらも絡みついてくるような人間関係の悩みや、生きるとはどういうことかといった哲学的な悩みなどは、僕の場合、意識して遠ざけておくくらいが丁度良い。

いまは力を蓄えるとき―僕はそう自分に言い聞かせつつ、シンプルで軽快な明日へと顔を上げる。
23/05/05 17:19更新 / はちみつ



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