ポエム
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紋切り型の言葉の狭間


「有名人と自分比べてさ
 自分って何なん?みたいに
 思うときとか、あるやん?」

「分かるよ、分かるけど…
 でもあなたもう37でしょう(笑)」

「それな(笑)
 でも気持ちホント、分かるやん?」

「まあねぇ……」

丁度コーヒーを注ぎ終えていた
2人分のカップを持って机に向かう
カップの上を立ち昇る湯気はまるで
紋切り型の言葉の狭間の
その余韻のようで

「お待たせ―」

どこにでもあるこじんまりとした
町の片隅のマンションの一室

そうして、今朝も朝日に軽口が溶ける
ざわめきのようでさざ波でもあるような
そんな2人のコロコロとした軽口が



23/04/16 05:43更新 / はちみつ



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