満ち足りた儚さ詰まった時を
この与えられた小さな身体で
日々をしかと生き抜いてゆくこと
それを希望と決めたとき
星々のまたたきは切なさを増す
かつて存在した夢―
同じように
いつの日かの夢となる僕ら
けれどそれは命あるあいだでさえ
そうなのだ
遠い冬の夜の暖炉の焔に
君はかつての君を見る
愛する人の瞳のうちに
懐かしいメロディを揺らしながら
それはありし日の君へのレクイエム
雪がしんしんと降っている
この夜もまた振り返られるのだと
君が彼女にキスするまで
消えゆくためにこそ生きられる
満ち足りた儚さ詰まった時の遊泳
それを僕は「愛」と呼ぼう―