きみは モンブラン
きみは
モンブラン
やさしい薄茶色に包まれてある
いたいけな黄色
ほんのりと
南の故郷で佇むきみは
葉擦れの波のさなかを泳ぐ
薄茶の海にたゆたう
ほんのりとした黄を思うだけで夢のようさ
あの春の日
きみは稲光のように
僕の胸を瞬く間に染め上げてしまった
でも秋の日々のきみはまるで
砂漠で枯れゆく花のようだった
笑顔は氷細工のようになり
いまにもひび割れるかのように固まった頬に
定まらずに揺らぎ続ける虚ろな視線
止むことのない砂風に吹かれ続けているようで
白い制服の上にきみの胸の織り成す波の
そのやわらかなやさしさに泣きそうだった
でも
別れ間際のきみの笑顔は黄のパンジーのように朗らかだったから
どうか、心配しないでほしい
ちょっとずつでいいと思う
ほんとうに
ちょっとずつでいいんだと思う
きみはそんな
燃えるような黄をその内に宿したモンブラン
やさしいやさしいモンブラン
きみはホントに
誰に対しても思いやりのある人だったから
ちょっと距離のある人にも
はにかむような笑顔で挨拶するきみが好きでした
そして時折の僕を気遣うような
湧き水のように瑞々しい愛想
"おーっはよう!"って振り向きざまに手を上げるきみの
姉御みたいに凛々しい姿
今もこの胸に
宝物のように
26/01/08 17:52更新 / はちみつ