「さあ、何から始める?」
「さあ、何から始める?」
そうにこやかに言うきみの頬が
朝の風に洗われるのを見た気がしたんだ
背後には山
故郷の緑に溶け込んでいるきみを見ると
不思議だよまるできみがこの土地の女性みたいで
ずっとずっと小さな折りからきみと一緒にいたみたいで
未熟な詩を書いて否定されて
自分が否定されたようで苦しくて
そんなこんなを忘れてもいいよな気がふっとしたんだ
やっぱりどこか"分からせよう"って力んでたかな
"おれはすごいんだ"ってドヤ顔になってしまってたかな
並んでの草むしりに
声を掛け合いながらのささやかな剪定
そしてひたすらに窓ガラス磨き
きみとぼくの
今が故郷に滲んでいって
このしんみりとした抒情をそっと熱く抱き取っては
これを詩にすることは僕にはできないって
そうやさしく自嘲できた
年の瀬の凛とした朝の話
きみの上気した頬に見惚れていた
新しい夢のような朝の話
25/12/31 05:59更新 / はちみつ