ポエム
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あなたは地を揺るがせる


砂漠の真ん中に住まう姫は
哀しげに目を細めつつも

温かい


大きくも小さくもない胸の
艷やかな身を絹に包めば水色の風だって吹くだろう


何を想っているの?と訊こうとして
止める


グレーの半袖シャツから覗く二の腕は
気づけば熱気に赤味が差して


深い黒の瞳が閉じられると
夏の椿が花開いた


大きなサボテンの緑
夢見るようにしなやかなあなたの曲線
一対の宝玉はグレーの海を波立たせて、

張られた皺のなごやかさは
輝ける唇のためだけのもの


灼熱のオアシスに白い鳩が舞い降りる


降り立って

発つ

その合間の地を揺るがせる
葉陰の雫のよな時は


遠ざかる夢
空へと歌う純白の背に

ありったけの名残惜しさを載せてみたい


帷が降りれば
幾万の星


あなたへと吹く風の温度は




25/05/21 04:32更新 / はちみつ



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