超キュートな彼女
ああ
あの女(ひと)の
ハチドリのホバリングみたいだった一人語り
ターン食いすぎ…
なのにどうして
めちゃくちゃキュート
超キュート(だった)
そうそれはもう
1年4ヶ月も昔のこと
そのとき僕は会社も故郷もはなれて
九州くんだりまでやって来たんだ
綺麗な人も
可愛い娘(こ)もいるけれども
ああもキュートな人には出逢うことはできてない
言ってはなんだけど
欠点なはずのあの猫背は記憶のなかで陽だまりのようさ
具象的な話し方をする人で
事物が
生き生きと響く
お子さんを持つ
若々しい「母」が拓けてく
住宅路のなだらかな丘で
亜麻色の瞳が揺れていた
夕陽のオレンジ
緑はさんさんとけれどいまだ鮮やかで
ふつうのプロポーションがあんなにも美しく見えるなんて
ハハッ
僕が故郷を去ったのは新年早々だったから
最後に目に染み込ませたのは冬の彼女のはずなのに
五月晴れの女神のようなあなただ
叶うことなら日本列島を横断するよな勢いで
いますぐにでもあなたの胸へと飛び立ちたい
あなたは意識してくれてたろうか
僕も猫背気味の背をしてることを