ポエム
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葬儀

ピリッとした空気に、礼節のさなか折々に咲いた朗らかさよ。


粛々と雑事をこなしていると等身大の自分に出会った気がした。


でもやっぱり1番はきっと、また家族と会えたこと。


おじいちゃんの、安らかな最期の微笑に会えたこと。


自分の芯との行き交いが回復した感じがする。


上ばかり見て下も周りも見ていなかった。


愛や壮麗さ、健気さ、そんな分かりやすく大きなものばかり見ていた。


泣いても笑っても身辺は動いていくという不思議は、しかしそれらと同じくらいに大きいのだ。


流れていなかった時間がふたたび流れ出した気がする。


劇的なシンフォニーでなくたって、やさしい詩(うた)が胸を流れさえすればいい。


杉の山の、呆れるほどに鮮やかな、緑に抱かれ眠っていた祖父。


24/12/01 16:52更新 / はちみつ



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