若いベトナム人の子たちの中で
40手前のおじさんが教えを請う
物覚えが悪いから何度も「チガウ~」と
教育係の女の子は苦笑い
それでもみなやさしく
いかにも温かい目で見守ってるといった風
作業の合間に男の子が来ると
女の子を指差して僕に「スキ？」と言う
笑いながら男の子を叩く女の子
作業を覚えるのに必死だけど
悲壮感を覚えないのはみんなのおかげ
カタコトの言葉が荒々しい作業場を
童話のような空間に変えてくれる
「ゲンキ？」と少女のようにまっすぐな笑顔
男の子は「ガンバレネ」と実直で

見学した折に提出した第一希望
それがたまたまベトナムの実習生の持ち場だった
もしも違う場所を希望すれば
それこそ周りは日本人ばかりだった
そう思うとなんだか不思議な心地だ
そんななか今日はベトナム語の本を買ってきた
人生ってこうして動いていくんだなと、感じ入る
良い方角かどうかはともかくとして
とりあえずどこかには進んでいけるということ
ベトナム人の子を彼女にしたいとかじゃないし（笑）
いつになったら恋人が…って悩みは消えない
でも心の振り向け先が見つかったから
とりあえずその煩悶は棚上げ
どんなことを感じ考えているのか
みなのことをもっと知りたい
自分の大人な部分を見てほしいし
彼女たちのしっかりした側面も見てみたい
ドジなおっさんとして愛されるだけじゃ
やっぱりちょっと情けない（苦笑）

新たな日々が動き出す―