絹糸
そのほうれい線に僕は君の
歩んできた不可視の歳月を想う
そのほうれい線に僕は君の
曖昧模糊とした影絵を見るよう
でもあと少しの手がかりさえあれば
それはきっとカタチになる
笑い声であなたの心拍を和らげて
ささやきであなたの胸に絹糸を架ける
のどかに雲がたなびいてゆく青空の下
なにかを想い出すようにポツポツと
音符を置くようにして問いかける
もったいぶる演技だってスパイスだよね
なにかを隠してるようでさえある君の
斜めを見上げた思案のポーズ 愛らしくて
ふいに、丘の上の家々をぼうっと見やる君
胸を切なく揺さぶられながら僕は問う
君は何を見つめているの?
答えは返ってこなかった
夕刻の空に三日月が浮かんで見えるから
今夜の晩御飯はカレーねと君は言う
「はっはっはっ」と僕は大げさに笑ってみる
すべてが影になったことを知る深夜には
ひとえにその心音に耳を澄ませたい
その狭間から誰にも聴かれたことのない歌が
そっと漏れ聞こえてくることを、信じて
歩んできた不可視の歳月を想う
そのほうれい線に僕は君の
曖昧模糊とした影絵を見るよう
でもあと少しの手がかりさえあれば
それはきっとカタチになる
笑い声であなたの心拍を和らげて
ささやきであなたの胸に絹糸を架ける
のどかに雲がたなびいてゆく青空の下
なにかを想い出すようにポツポツと
音符を置くようにして問いかける
もったいぶる演技だってスパイスだよね
なにかを隠してるようでさえある君の
斜めを見上げた思案のポーズ 愛らしくて
ふいに、丘の上の家々をぼうっと見やる君
胸を切なく揺さぶられながら僕は問う
君は何を見つめているの?
答えは返ってこなかった
夕刻の空に三日月が浮かんで見えるから
今夜の晩御飯はカレーねと君は言う
「はっはっはっ」と僕は大げさに笑ってみる
すべてが影になったことを知る深夜には
ひとえにその心音に耳を澄ませたい
その狭間から誰にも聴かれたことのない歌が
そっと漏れ聞こえてくることを、信じて