ポエム
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再起動
スマホに暗幕が垂れているようで寂しかったから
画面のアイコンを、やっぱりもう1度とタップする

すると画面に映し出されたのは
みなが銘々に持ち寄ったオブジェで敷き詰められた小部屋

すべてダンボール包装されていて
タイトルだけが貼ってある

そうだよ、この感覚だよと、胸に懐かしくも新鮮な風
どれから開けようかと、気づけばすごくワクワクしていて

いままでちょっとマンネリ化してたかな
前(上)から順番に義務のように箱を開けていたっけ

といってランダムに開けていけば開け忘れかねない
でも少なくともワクワクだけは忘れたくないね

このタイトルから想像できるオブジェはどんなだろう?
そんな風に一呼吸置くだけでも

そうして姿を現す、確かな1つの作品
放たれる、詰め込まれた想いの数々

切ない愛から軽やかな気取りまで
それは小部屋に灯された抒情の焔

胸に響けばボタン1つで作者へと
届けることのできる「ありがとう」

そうして暇ができたら、やはり義務的にではなく
胸の湧き水をそっと象るように詩を造れたら

渾身のオブジェを造れなくっても
ささやかな感謝の気持ちを形にできたなら
23/10/30 06:36更新 / はちみつ



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