初めて

「お姉さん。はい、サングラス」


「…」

あの時拾ってくれたんだ…


「お姉さん、俺と遊ばない?」

ナンパ?ここまで来て?


私は、無視した。


すると、隣に座って
話をかえた。

「お姉さん…その目生まれつき?」


「…うん」


「大変だったでしょ…いろいろと」


「…え」


「コンプレックスでしょ?」


「…」


「俺は気にしないよ」


「…」


「お姉さん、俺と付き合おうよ!」


…!?
い、今なんて…

付き合おう…?

私に言ったの?

「頭…おかしいんじゃないの?」


「アハハ。それ、よくツレに言われる」


ダメ…

この人、無理だ……


「…私、人間じゃないもん。化け物だし…」

口が勝手に動いた…

話しが止まらない


この人は無理なのに…

嫌いなのに、辛かったこと悔しかったこと

悲しかったこと


全部、打ち明けてしまった。


さいごには、涙がたくさんでた…



すると、私を抱き締めてくれた

強く、優しく、暖かく………


それもそれで嬉しくて、涙が……



「泣いていいよ。ずっと我慢してたもんね」

と、私が泣きやむまでずっと、側にいてくれた。

優しく包み込んでくれた。



私は、単純だから

付き合うことにした。


遊びでもいいと思った。


それなりに私も愛そうと決めた。
15/01/27 01:06更新 / プラス
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