two triangles
「何故だあああああ!!?」
聖なる夜で賑わう街に、男の悲鳴が響く。
「どうしたのよ、ジャック」
「む、これはこれはメアリーではないか」
「どうしたの?そんなに悲鳴をあげて…」
「あれを見ろ。お前にも関係がある」
ジャックは向かいのウッドカラーの建物…小さなファミレスを指差す。
「あれは…チェルシーとヘクター?そういや、なんであなたチェルシーと一緒じゃないの?付き合ってたんじゃないの?」
「そうだ!今までチェルシーと付き合ってたのは確かに僕だが、何故かあやつは僕に別れを告げ、ヘクターとくっついてしまった!ああ……」
するとメアリーが何かを見つける。
「あれ?二人の横にいるのって、もしかしなくてもランドとエレン?」
「そうだ。確かお前は我が盟友、ランドが好きだったよな?」
「いつ私がそんなことをあなたに言ったっけ(…め、盟友?)」
「見ていればわかる」
「うっ……でも私はあの二人が付き合っているのは以前から知っていたけど。エレンが言ってたから」
「そうか。………えっ?」
「だからあなたほど気にはしないけど…私に対する嫌がらせかしら?なんて」
「結局そうなるのか」
「まあねー」
どうしても納得せざるを得ないメアリー。
「という訳で、今から我々は“取られちゃった同盟”を組もう」
「どういうことよ!?失礼過ぎるんじゃない!?大体状況が微妙に違うし」
「まあ良いじゃないか」
「ひじょーーーに良くありませーーーん!!」
ジャックの意味不明な提案に、メアリーは全力で抵抗する。
聖なる夜に賑わう街に、女の怒号が響く…
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