「だから、言ってるのに音が聞こえる。ううん。声が聞こえる。」
皆の顔が不安に染まっていく。窓もドアも開かない。
「哀果ちゃん。声が聞こえるんだよね。だったら、その言葉を音読して。」
冷静に言ったのは5年生の優希だった。
哀果は「わかった。」と頷き耳に手を当てる。
「我は、魔界の、者なり。主の命に、より、選ばれし、者を、迎えに行く。」
そう言った途端、哀果は意識が途切れ空間に亀裂が走った?!
空間の亀裂が徐々に拡がっていく。
その隙間から手らしきものが現れる。手は徐々に空間の亀裂を拡げていく。
そこから、出て来たのは魔界の者らしき者だった。
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