高所恐怖症?〜群青〜

まぁとりあえずそんなこんなで。

「あ、思ったよりちっちゃい」
モニュメントの近くに来てみたら、
遠くで見たよりも小さくて。
陽くんよりも少し高いかなー?ってぐらい。

んーなんかありそう。
だってさっき遠くから見てても存在感すごかったもん。

とりあえずぐるぐると周りを回ってみる。
そんな私を陽くんはモニュメントに体を預けて少し心配そうに見ていた。
いやいや、ちょっと待って。
陽くん人には用心深くしろとか言いつつ自分は全然用心深くないじゃん!むしろ油断しすぎでしょ!!
…まぁそれはおいといて。

特になんにもないなー…
掘ってある文字がヒント?
けど…

自律とか友愛とか
ほとんど関係無さそうだしなぁ………。

……あっなんかボタン発見!!
ちょっと押して見ようかなー?

「ちょっお前何しようとして……!」

ぽちっ

途端に地面が揺れ出す。
あ、なんかヤバいかも?
思わずモニュメントから離れる。

その瞬間。

ぐおっ!!って
モニュメントの周り1メートルぐらいが柱みたいに上につき出した。
……だいたい、3メートルぐらい上がったなー…
そんなことをのんびり考えていて、ふと気付いた。

「……あれ?陽くん??」
陽くんがいない。
さっきあれにもたれかかってたけど、もしかして。

「僕なら上だよ上田お前何やってんの」
ちょっと怒ったような声が上から聞こえた。良かった、無事だった。
「えへへー…ごめんごめん。
でも動いたってことは何かヒントがある証でしょ??」
「まぁそうかもしれないけどさ」
……やばっ結構怒ってる。
ちょっとどころじゃない。声すごく震えてるし。
……とりあえず何か他に変わったところはないかと辺りを歩いてみた。

…あ。
何これ?
なんか書いてある。
通信機のメール機能にメモがわりに書いておこっと……

【烏の舞う広間にて
迷いを断ち切れ

小さな決断で
道は閉じそして開く

絶望を閉ざし
希望の扉を開く鍵を】

………続きは???
鍵を何!?
残念ながら文字はそこで終わっていた。
とりあえず書き残したけどこれからどうしたら良いのかなぁ……

……まぁとりあえず
「陽くん降りてきた「無理」
私の言葉を陽くんは苛立ったように遮った。
「まあまあ怒らないで…」
「怒ってないよー多分」
多分ていうか絶対怒ってる!

「お前がクッションになってくれるんだったら降りてもいい
何なら抱き止めてくれても良いけどwww」
は?
「嫌だよ何言ってるの。」
「もしここから飛び降りて怪我したり、お前が僕を置いていったりしたとしたら、困るのはお前だろ」
「うっ………」
まぁ確かに器用で頭よくて体格もある陽くんが居ないと困るけど……!
「…陽くんの下敷きになったら私が怪我するよ!?」
「いや別に僕的には僕に迷惑かけてくる足手まといなんていない方が楽だし??
怪我したら置いていくだけだし???」
「はぁ!?」
何こいつ自己中なの?
確かに足手まといかもしれないけどさ!!
「さぁどーすんの??」
「うぅ………」

絶対陽くんイライラを解消するために私で遊んでるよね!?そうだよね!?
でも陽くん居ないと困るのは事実だしどうしたらいいの?
うーん……………

……はぁ。

私は両手を大きく広げて。
「じゃあ降りてきたら?多分無理やけど受け止めてあげるよ」
「何?そんなに抱き締めて欲しかったの?wwww」
あーーーもう!!
「違うよっともかく早く降りてきてよ!
陽くんは居てくれないと困る大事な人って分かったから!
怪我とかしないようにちゃんと受け止めるから早く降りてき
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