ねこのみるゆめ。6.

また松澤さんが泣いている。

俺の事を思ってこぼした

数えきれないほどの、涙

枯れることのない笑顔を

いつも俺にだけ向けてくれた松澤さんだから

俺はその笑顔が

……好きだったから。

なぁ、また……笑ってくれよ。
前みたいにさ………


……もう、笑わせる事なんて俺にはできない。

魂しかない
肉体のない俺には

声を発することも
君に触れることも
君を慰めることも

一切できない。



………そんな俺に

松澤さんを元気付けることはできるだろうか………



来るかもわからない「転生」を
待つことのできるように。

いつかまた会えるって
信じてもらえるように。
14/05/28 19:46更新 / 美鈴*
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