序章
「今日はとうとうあの日だね〜」
「そうだねっ楽しみ〜」
「俺らのかっこいいところ見せる日だな!」
「いやお前には無理」
「あの人とあわよくばっ!」
「がんばれ〜。」
色んなところから、色んな言葉が聞こえる。
今日は毎年恒例のとあるイベントの日だ。
受験を間近に控えた三年生以外の生徒全員と先生が参加する、大規模なもの。
終業式などそんな格式ばったものではない。
これは。
そう。「ゲーム」と言うのがいいだろうか。
……数ある中学校の中でも、このゲームをするのはこの学校、T中学校以外にはない。
それだけ独特、なおかつ面白いゲームなのだ。
わいわい騒ぐ生徒に静まるよう声をかける校長。
ルール説明の始まりだ。
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