連載小説
[TOP][目次]
高校2年生

コンビニでアルバイトをしていた私

涙ナミダ は、毎日来てくださるお客様に恋をしてしまった。















「いつものください、涙 さん」

名前も覚えてもらい、いつものくださいと言う彼

彼こそが、私の好きな人


「はい、いつものですね」

と、唐揚げを取る。


「ありがとう」

「ありがとうございました」

…そして絶対に、彼は


「お客様ー!!ティッシュをお忘れですー!!」

何かをレジの前に忘れる。


これが、毎回だから、困ったものです。

おっちょこちょいと言いますか…


「あ、本当だ!毎回、すいません」

「いいえ。お気をつけてお帰りください」

「どーもね」


と言って歩いて帰ります。







私が彼を好きな理由?

それは

ありがとう、すいません

って、素直に言えるからです。

単純ですね…

だったら、彼じゃなくてもいいってなりますよね


でも、彼には、彼なりの魅力があって

まだ、ちゃんと会話もしていないけれど

いい人だなって思う。


直感です…

てゆーか、一目惚れに近いですね。



歳も、名前も分からない

だけど好き。


おかしいですか?


おかしいですよね…








学校の友達に相談しました。


「ねぇプラス〜、まだ、何も分からない人を好きになった場合どうすればいい?」


「難しい質問だね。…まぁ何も知らないのはいけないから、好きな人の事知った方がいいんじゃない?」


「…まぁ、そうだよね〜」


はい、正論ですね。

それしかないですよね。


でも、どうやって?

私は、アルバイトで彼はお客様。


どぅやって彼の…お客様のこと知っていけばいいの?























「涙〜、今日もバイト?」


「うん。休み、木曜日と土日だけだから」


「そっか、頑張ってね」


「うん、頑張ってくる」








「いらっしゃいませ」

よし、今日も頑張ろう!

















遅いなぁ

…まだ来ない。




「いらっしゃいませ」

あ、来た。


「いつものください、涙 さん」


「いつものですね、少々お待ちください」

唐揚げを袋に入れる


「ありがとう」


「ありがとうございました」


そして


「お客様ー!!定期をお忘れですよー!!」


「あ、ヤバ!それないとヤバイわ!ありがとう、涙さん。本当に毎回、すみません」


「いいえ。お気をつけてお帰りください」


「はーい、ありがとう〜」




…もっと話したい。


彼のことが知りたい…


そんな、欲が出てくる。


我慢しなきゃ、お客様に迷惑だから…




だけど、プラスが言ってた

あの、正論。


「好きな人の事知らないのはいけないから、知った方がいい」


…だったら、だったら

せめて、名前だけでも…!!







「お客様ー!!」


「やば、また何か忘れてた?」


「いや、あのっ、違います…その、お客様の名前が聞きたくて…そのっ、走って来ました…っ!」


「涙さん、変わってるね。名前なんて、今聞かなくったて」


「あ、…そうですよね、すみません。」


私ったら、バカっ!!

何してるのよっ!!

彼、引いちゃってるっぽいよ…


私のバカぁぁ…


「ハハハ、僕、良リョウ って言います。覚えといてくださいよ?」


「え、あ…ありがとうございます!!覚えました!もぅ、絶対に忘れません」


「涙さん、ヤバい。めっちゃおもろい!…あ、電車来るから行くね。涙さん、ありがとう」


「いいえ、こちらこそ。…お気をつけてお帰りください」


「それ、2回目〜」


あ、そぅでした



名前、聞けてよかったです。

…良、さん。


また、コンビニでまってまーす
14/12/22 01:02更新 / プラス
次へ

■作者メッセージ
長かったですか?

すみません…

TOP | RSS | 感想 | 目次 | メール登録

まろやか投稿小説 Ver1.53c