連載小説
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83歳

もぅ、さすがに83歳になると
やっぱり、歩けませんね。

目も、老眼かな?
前よりも、見えなくなって…
歳のせぃですね

でも、何歳になっても
アイト の顔はハッキリ見える。

でも、ハッキリ見えるのは
怪我をする前に見ていた

若くて綺麗なアイト の顔。

きっと、今はシワシワのおじいさんなんでしょうけど 笑

嬉しいことに、私の目には、1番輝いていたあの時のアイト の顔しかみえませんよ!

あ、そぅそぅ!
気奈は無事、結婚して子供もできて
その子供も、結婚して

私は、ひぃおばぁちゃんに
なってしまいました。

歳を感じますね。

83年間生きてきて
気奈が中学校に入っての
思春期が1番、大変でした。

「なんで、そんな体なわけ!目もちゃんと見えてないくせに!生意気いってんじゃねーよ、障害者!」

って、言われたのを今でも覚えてる。

とっても傷ついた。

でも、アイト が私の心のケアをしてくれた。

だから、今は、大丈夫。

私はね、物忘れは、あんまりしないんです

だから、気奈の言った言葉
まだ、覚えてる。

ある意味、いいことですよね♪


でも、歳は歳。

私の体は、冷たく、動かない。

ドコも、動かない。

私、死んでしまいました…

アイト より、先に。


アイト は、仕事を止めてから
あんまり喋らなくなってしまった。

だから、声を聞くことが、あまりなかった。

でも、私が布団の中で
冷たくなった時。

私の手を繋ぎ
「れんか…」

と、一言。

その声はカスカスで
とても、綺麗とは、言えなかった。

でも、その声は
悲しそうで、今にも泣きそうだった。


1人ぼっちになったアイトは
気奈が家に来ても
ひぃ孫が遊びに来ても

喋ることは、なかった。

でも、たくさん笑っていた。

その笑顔は、今にも泣きそうで辛そうだった。



【アイト side】
気奈が家にくる。
嬉しい。

でも、気奈と話したくない。

だって、気奈の喋り方、喋ること
れんか そっくりだから。

思い出してしまう。

あの時、助けられなかった事を。

もし、あの時、助けられたら
最低、足は無事だった。


…本当は、俺、あの時見てた。

誰かがいじめられてるなぁって。

内心、実は、「もっとやれ〜」
なんて、思った。

けど、血が見えた。

炎が上がった。

れんかが炎の中で倒れてるのが見えた。

れんか が見えた瞬間、俺は炎の中に飛び込んだ。

死んでしまう!なんで俺は助けなかった?バカだ。れんか が死んだらどぅすんだよ!

と、パニックになっていた。

実は、あの時、俺も腕を火傷した。

れんか に比べたら全然マシだけど。

れんか には、内緒。

そして、炎が消えて周りを見る。

皆、見てるだけ。
心配しにこない。

誰も先生を呼ばない。
逃げただけ。

最低だと思った。

だから、俺はその怒りを
れんか を殺しかけた、5人にぶつけた。

泣いて逃げやがった。

その時に気づいた。
もし、いじめられてるのが、れんか って分かってたら
最初から、助けに行ってた。

れんか じゃないと思ったから
助けなかった。

ここで、れんか が好きな事に気づいた。

俺は、告白したときに約束した。

「一生、隣にいる。絶対、守ってやる。」
って。

だから、今、俺は約束を果たしたんだ。

れんかを最後まで守ったんだ。
別れることなく、隣にいれた。

そぅ、思うと幸せに感じてくる。

でも、れんか がいない事に変わりはない。
笑えても、寂しいもんは、寂しいだろ…

14/11/20 01:05更新 / プラス
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■作者メッセージ
わ、残酷な終わり方。

しかも、雑だしw

最後まで、読んでくれてありがとう!

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