連載小説
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奇妙なNPC〜群青〜
男の人の名前は新田明(にいだ あける)というらしい。
「…何歳に見える??」
新田さんは少し不安そうに聞いてきた。
「お世辞とか良いから、素直に答えてみて」
「……30代前半?」
少し考えてから陽くんがそう言った。
すると、新田さんはふぅーっと深い溜め息をついた。
「…やっぱりそう見える??」
あ……落ち込んじゃった………。
「…えっと……実際は何歳なんですか?」
私がそう訊くと、新田さんは言った。
「信じてもらえないだろうけど……
俺、高1の15歳…なんだよね………」
「へ?」

…ちょ、ちょっと待って。
え?私今13だよね?で、この人15だよね??
…え!?うそ、ありえない!!!!

「ほら、あり得ないって顔してる…」
新田さん、へこんじゃった……

「ところで、新田さんはNPCなんですよね?
ここにいる意味は何ですか?」
「どっかの店で豚骨ラーメン食べたい」
陽くんの問いを聞いていなかったのか、新田さんはそう呟いた。
「……はい??あのー聞いてます??」
陽くんが新田さんの肩を軽く叩いてそう訊いた。
その瞬間、新田さんはビクッと効果音が付きそうな感じで驚いた。
「あ、ごめんなさい聞いてます聞いてます!すみませえぇん!!」
そして振り向くと謝ってきた。何かにものすごくビビってる感じ…よっぽどびっくりしたのかなぁ…
「あ、ごめん。君の見た目がちょっと誰かに似てて……」
ごめん、そう優しく笑って新田さんは言った。
……誰かって、誰?
…とかは敢えて深く追求しない方がいいのかどうなのか………

「あ、ここに俺の存在する意味だよね。ゲームシステム完全に無視してるけどもう今さらだし話すね。
君たちは、『烏の舞う広間』を探してここに来たんだよね?」
「はい」
「君たちが来たところはちゃんとあってるよ。ここがその広間だ。

……本当なら、君たちにはここでやってもらうべきことがあったんだ。」

「……やること、って……?」


「新田明を、助けること」
14/11/19 23:49更新 / 美鈴*
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■作者メッセージ
二次創作の域に入らないように頑張ってます。はい。

見た目の年齢が三十路の件については
とあるキャラを見た友達の反応を引用してます(笑)


多忙につき更新遅れてすみませんでした。
一応受験生なので多分受験終わるまで更新できません。
もしかしたら気分転換に少しずつ書いてるかもしれませんが……(笑)

受験が終わればできる限りどんどん更新していきますので!はい!!

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