麦わら帽子
入道雲の下
二人で追いかけていたものが
少しずつ違って来ているのに
少しも気が付かない程
夏に夢中だったね
やがて入道雲が消えて
麦わら帽子の穴を吹き抜ける風が
少し心に冷たく感じた時に
麦わら帽子の穴を塞いでいた貴方の
存在の大きさと喪失感の大きさが
空に浮かぶ鱗雲になって
私の頬に映り流れる
季節と心はセンチメンタルに
染まってゆき
恋は秋へと深まる
麦わら帽子は…もう…似合わないね
25/07/22 07:22更新 /
憲治
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