目覚めた朝は

温かな闇から生まれ
分け隔たれた刹那に
差し込む眩しい光は

これから始まる
短くも長い
自由と孤独を
暗示していた

温かな夜から
冷たい朝へと
抜け出すと

優しく軋みながら
木戸がゆっくり開き
世界が眩しく広がる

溢れる愛情の注ぎ先に
困ったりして

それでも
すべてを
愛することは
できなくて

世界は次第に
陰影を濃くしていった

ほんとうの世界
ほんとうの心
ほんとうの言葉

きみの心を
射止める言葉

いつのまにか
その始まりへと
立ち戻ってしまう

心の鏡に映る世界が
なんの歪みもなく
美しいままだったなら

それを信じることが
できたなら…

言葉だけじゃない世界
だと分かった

きみの笑顔が
教えてくれた

笑顔が絶えぬよう
笑顔を守れるよう

そんな勇気が
あったなら

そんな賢さが
あったなら…

おまえは
いい夢を見たと
目覚めたいのか

悪い夢から覚めて
ほっとしたいのか

どっちなんだい?

22/06/20 21:44更新 / しそら
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