金管。雨降る夜の後に。
止まない雨はないけれど
やって来る事が分かっている雨は
鬱陶しい
時として涙
星座なんて知らないけど
光を失った雨の闇には
どうしようもない億劫さが
ひたひたと胸の中に貯まってゆくよう
人差し指と薬指で
金管のバルブを抑え
そっと吹き真似してみても
揺らがぬ虚空が
世界を支配するだけ
華やかさなんて欠片もない
でも静けさは見つけたので
これで終わりにしようと
カーテンあけたら
紫雲の向こうに虹
ぼんやり遠くに
でも
紫雲の向こうには虹
雨の後は
どこかで虹
涙の後も
きっとどこかで虹
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