金管橋下
橋の下
金色が鈍く光っている
空も灰色の鈍さ
ときおり光が走っている
雨音は激しく
世界の音を飲み込んでいる
私は
マウスピースにそっと口にあててみる
あの人を探さず
ここにいる
笑顔からさえ
逃げているのだろうか
きっと私は
無責任なのだ
それなのに
携帯が鳴いている
携帯が泣いている
豪雨の中
グリセリンの匂いが鼻をついた
20/06/09 01:28更新 /
竹之内進
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