図書館
17才
デートは
朝の通学バス
公園
それから
図書館
暖色系の上着に
君は決まって
短いスカート
紺
白
花柄
そんな感じ
君が近づく
半歩の距離まで
必ず僕に聞く
「どう?今日の。可愛いでしょ?」
見ないわけにも
いかないけれど
見るわけにも
いかないような
厳かさとか
この場所に対する気持ち
しかし
17才男子には厳かな気持ちなぞより
選らばなければならないものがある
「うん。可愛い」
少しだけ見える白い歯
回転してなびくテール
医学書を探しに行ったのだろう
しばらく僕の頭と心臓は
ちぐはぐだ
図書館という静粛な場所
笑顔の余韻は
背徳的な高鳴りだった
推理小説どころじゃない
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