抜かず。武の果て

お納戸色の暗がりで

煙のような息を吐きながら

「最後に教えること。抜かないこと。そういうことじゃから。」

人を活かす武とは

今の時代の武の役割とは

腰に刃を持たず

心に刃をもたず

いかに眼前の相手と、合い対す、のか。

私は

言葉、という道具をみつけ

言葉を、自分の一部として使いこなす

言葉と、一つになる

言葉を、忘れる

言葉を伝える。

相手の刃さえ熱で溶かし、痛みをたいらげる。

その熱量で全てを温めるような。

私の武はそんな武でありたい










20/01/07 20:21更新 / 竹之内進
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