後。のカケラ
最後だから。と
私の手を引き
寝具へ向かう君
君はいつも私の目をみて話をしてくれる人だった
ギャンブルを教えてくれた事もあった
新聞は情報よりそこから二人での議論が楽しい事も教えてくれた
愛情とは何気ない日常の繰り返し
おはよう、の言葉の中にさえある
みんなみんな
君といて気づかされた事。教えてくれた事
激しい電話のやりとり
会えば、また元通りと言う男と
会えば終わるから嫌だという女
でも、きっと、君は心に別れの準備をしていたんだね。
私に出来る事は、もうないのだろうか
君をこのままかき抱くしかないの、かな
君は言う
「もう自分自身とね、いっぱい話をしたんだ。でもー」
私の頭を色んな言葉のカケラが浮かんでは沈み
また浮かんでは泡と消える
関係性が今、露と消えようとしている
何が正解なのか
わからないけど
君の頬に触れる私の指は震えていて
今感じる胸の痛みは本物だ
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