臨界
君といた日々を思い出すたび
少しだけ胸が痛くなる
笑ったことも 泣いたことも
今は遠き日の泡沫
同じ未来(あした)を見ていたけど
少しずつ すれ違って
現実から目を逸らして
時間だけが過ぎて行った
戻れないことを知っていたから
なんて言いながら
向き合うことから逃げただけ
せめて 壊れてしまわないように
傷付け合うくらいなら綺麗なままでと
優しい嘘のつもりだった
でも それさえも
弱さを隠すための言い訳でしかなかった
「終わるなら 傷は浅い方がいい」
そう願った僕は あの日のまま
終わることも進むこともできずにいる
TOP