不確かな愛
「終わりにしよう」
その言葉が喉を抜けた瞬間
君の瞳がゆっくりと崩れた
「どうして?」って
口にする前に頬を伝った涙が
全てを語っていた
震える指先がそっと袖を掴み
掠れた声で何度も僕の名を呼ぶ
すれ違う日々に慣れたふりをして
掛け違う「意味」に戸惑いを隠せずに
君から目を逸らし続けた
確かに僕は君を愛していた
そう信じて思いとどまったりもした
けれど
どこで間違えた?
何が正解だった?
この手を解いたら
その先には何があるのだろう
「終わりにしよう」
そう決めたはずなのに
泣きじゃくる君を
抱き締める腕がまだ離せない
不確かな愛でも
この腕が君の温もりを求めるなら
もう少しだけ...
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