初恋に耽る
君の名前を書いて消しゴムで消した
自覚があって明確な
初恋だった
なにがきっかけだったのかは
思い出せないけどよく遊んでて
すこし他のひとより仲が良いみたいな
関係が良かった
たしかに
鬼ごっことか日記帳とか
いくつかの記憶にありながらも
クラスが別になると話す機会は減っていって
中学校を卒業してからは
どこで何をしているのかもわからず
思えば進学した高校すら知らない関係になった
あれからどうしていたのだろう
…どうしているだろう
話す機会どころか会う機会すらなくなって
関わっていた時間よりも長くなった別々の時間を
今なら遊んでいた頃と変わらない調子で
また話せたりするのかと考えてみた
帰るべき場所
帰りたくなる場所があって愛しさを感じているから
あの時はありがとうとか
素直に伝えられそうなんて思えるのだろうか
意見が一致するなら
時間はすぐに埋まるだろうね
たわいもない話が
ぼくにもいっぱいあるよ
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