二度目の別れ
ぼくは恋をしていた
あの頃なりに笑えるくらい
天気が悪くても会いに行ったし
背伸びをするのが
楽しい時間でもあった
急に思い出して
一緒に会っていた場所を
最新の地図機能で調べてみたら
知っているところは多かったけど
移動しても移動しても
目的地には地図上ですら
辿りつけなくなっていたよ
周りの風景は
うっすら覚えているのに
行き方がわからなくて
ほんとうに
忘れてしまったんだ
さみしいけど
新しい暮らしをはじめて
随分長い時間が経ったからね
お別れの挨拶は
ふたりで交わした
今度は
ひとりでいい
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