〜 R 〜


夜も更けたビルの屋上

見下ろすと行き交うクルマ クルマ

小さく見えるヘッドライトの光は

まるで地を這う生き物のよう

直進 右折 左折 Uターン

それぞれの帰る場所へと急ぐ光

何百台 何千台 いや何万台

しかし

私の所へと帰る光は無い

私が帰る場所さえ消えた

昨日までの私じゃないから

自由と引き換えに無くした帰る場所

時折 吹き抜ける風が身に染みる


























25/03/21 13:41更新 / 天網恢恢
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