足元のライン

足元には一本のライン
あたしはこっち そして
あなたはラインのあっち側

あなたと出会ったときから既に
ラインは引かれていたから
あたしはいまだ
そこを越えることができない

あの子も その子も
ラインなんて気にせず
誰かの元へ飛び込んでいけるのに
あたしは見つめるだけ
手を伸ばすことすらできやしない

もう 彼方を向くあなたは
こっちを振り向いてはくれないのかな

足元のラインが阻むから
その背中にすがりつくことなんて
あたしにはできない

21/12/01 16:15更新 / ねこK・T
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c