空色綿飴

羊が一匹
柵を越えて大地蹴り
白鳥になる空向こう

白鳥羽ばたき
千切れてほどけて
雲になり空に浮く

空向けた人差し指で
くるりと雲をかき混ぜれば
ざらめの雨が降ってきた

夢は遥か空のように
捕らえどころなく広いから
私になんか収まらない
現実になんてなってくれない

ざらめ紡いで巻き上げて
空色綿飴を頬張った
広がったのは涙味

零れた涙は視線の先で
弾けて溶けて
空に向かって飛んでった

20/12/04 08:35更新 / ねこK・T
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