メルト
聞こえる鼓動と掠める吐息
滴り落ちた汗はお腹で跳ねて
滑る指が背を掻いた
月はもう
西に傾いているだろうか
投げようとした瞳はけれど
塞ぐ唇に阻まれる
重ねた身体に響く
二つの鼓動が 熱が
私の輪郭を崩していく
背筋を駆け抜ける感触に
私はひび割れて
中から溢れたのは
私なのか
それとも貴方なのか
異なる熱を重ねないと
溶けることすら出来ないだなんて
自分を無くすことすら出来ないだなんて
何て不自由
けれど何て 幸福なことだろう
20/11/08 11:30更新 /
ねこK・T
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