白冬早朝想詩

零(こぼ)した息は薄く広がって
部屋の中へと散っていった
カーテンで区切られた部屋は
外の物音すら聞こえずに
溶けてしまった時間が
ゆるりと私の頬を撫でるだけ

窓の向こうにはきっと
雨上がりの凍えた曇り空
濡れた地面と霜の降りた木々が
私の寝覚めを待っているはずで

それでも私は
布団の中でそっと
薄く白い吐息を零すだけ

朝はまるでミルクのように
ゆるやかに甘いから
進み続ける時間すら
知らない振りをしていたかった

23/07/01 10:43更新 / ねこK・T
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