雨の後



備考欄にも雨が降った
何も書くことなく
予報は外れ続けた

学校のわたしたちは
産声をあげてからずっと
泣いてばかりだったわたしたちは
笑うことを学んだ

人の背中を見るのが
好きだから
朝の呼吸はいつしか
黙ってするようになった

雨が止んでも
生きているのだと
ただぼんやりと
信じ続けた



25/03/17 05:23更新 / たけだたもつ
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