同じ目
象の飼育係をやめて
バスの運転手になった
象の目は悲しげだ
と言うけれど
乗り降りする人たちも
体のどこか一部が悲しげだった
遠くに行きたかったのだろうか
数頭の象が停留所にいた
知らない顔ばかりだった
乗れないことがわかると
次のバスを待つかのように
みな同じ目をして
うずくまった
24/04/11 07:04更新 /
たけだたもつ
いいね!
感想
TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c