夢話
夢の中に戻っていけることが少し嬉しい時だ。
物騒な予測変換を無視して手描きの色を眺める。
人生で何人分の略歴を楽しげに読むことができるか。
時報が三十分ずつ脳内でズレて日付変更線を踏む。
お母さん、一昨日は両手の手錠をピン1本で外そうとする夢を見ました。
何てひどい鬼ごっこだったこと。
たぶん起きた後成功したんじゃないかなあ。
お母さん、昨日は沢山の夢を見ました。
何だったかはっきり覚えてないんだ。
好きな人のことしか覚えられないのは相変わらずみたいだよ。
ロクでもない内容だった気がする。
○○さん、今日は優しい夢が見たいです。
現実にいる人じゃなくていいからね。
笑えない夢でいいのだからね。
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