とある街 U  ほら吹きと塔の少女

朧をまとったそれは
空白じゃない
空虚な穴でもない
最大質量の燃える生命だ

夕焼けが寂しく見えたので
 少女は淋しい人の古い言葉を思い出して
  紅茶の色したビ一玉を夕陽に投げつけた

19/03/28 18:14更新 / 辻葉冷弧
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