change
鹿威しの音を聞きたかった。
分かりやすい変革の音を。
遠くでパトカーのサイレン、
せっかくの穏やかな非日常は今日も吹き飛ばされる。
信号の青が黄になる、
スピードと気分はタイヤを巻きこんで道路の黒に沈んでいく。
明るくもない日常だ。
けれどここに
分離帯のくっきりした線引きはない
から
今日も
風化した看板や色褪せた標識を直し続ける。
信じるしかないんだよ。
神様がいないことも
繰り返しが変化をつくることも。
きっとうまくいくさ。
たぶん、こんなふうにね。
19/03/26 02:11更新 /
辻葉冷弧
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