マイ・ヒーロー

その汗がみえるほど私の目は良くないけれど

音と光と感情がぶつかってくだけて

時間空間ごときらめいて

地に足がついたまま天を見るような

世界が塗り替わるような夜でした


必要もなく抱えた苦しみの全部を

捨てられずに焦げ付いた憎しみの全部を

この音楽に救われて手放していいと思えました


ほんの十数メートル先でヒーローは音楽を



あの日勝手に救われた私はもう少し生きていける気がしました。

25/11/28 14:51更新 / 辻葉冷弧
いいね!感想

TOP
まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c