あなたはずっと歌っていて、やっぱり何も言えないんだ

白々しい幻に浸っていた
確かに見た覚えのある景色を震えながらなぞるんだ
この次はあの言葉
そしたら君が言う
だから僕はそれを止めた
耳をふさいで
例えばなんて歌なら嘘を吐けたのにな
どうしてなんて今日もごまかせたのにな
半開きの口で繰り返すだけだよ
  どうか許してよ
君は僕を泣かないで許す
そんな妄想で酸素を掴むんだ
離したいって言えなくてまた吸いこむ
無責任にいきたいってまた崩れる
繰り返しの毎日が積み上がっていくんだ
高く高く際限無く上に
何もかもあった気がするんだな

19/01/21 23:25更新 / 辻葉冷弧
作者メッセージを読む
いいね!感想

TOP


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c