熱中症

長袖で孤独を隠して

やさしさの毛布をかぶりこんだ

暑苦しい息苦しい昼下がり

陽が伸びるだけ影が濃くなっていく

湿度が高くなっていく

喉の渇きも揺れる視界も

涙と震えじゃ中和しきれない

空っぽになっていくほど

見えない焦燥感に爪を立てられる

だれもいないの。

ずっと変わらないはずなのになんで今更。

聞こえない声が聞こえる気がし始めたら

今度こそ私、ひとりぼっち。

24/06/16 11:38更新 / 辻葉冷弧
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